RISE UP

『RISE UP』（ライズアップ）：失明した少女とパラグライダー少年の心の交流

2009年11月21日に公開された日本[[映画]]『RISE UP』は、石川県白山市にある獅子吼高原を舞台に、パラグライダーが大好きで情熱的に空を舞う高校生と、1年前の事故で視力を失った少女の物語を描いています。

主人公は、パラグライダーに夢中な高校生、航（わたる）です。彼は、事故で失明し、リハビリにも通わず家に閉じこもりがちなルイと出会います。深い悲しみに沈み、閉ざされた世界に生きているルイは、当初航をまるで“盲導犬”のように扱います。しかし、航と彼の親友である裕哉（ひろや）の献身的な支えを通して、ルイは少しずつ心を開いていきます。

航とルイは、互いに惹かれあい、友情を育んでいきます。しかし、彼らの間に横たわるのは、目をそむけたくなるような、残酷な過去です。それは、彼らが再び前を向いて生きていくための大きな障害となります。

航役には林遣都、ルイ役には山下リオと、若手実力派俳優陣が繊細な演技で物語を彩ります。航の親友、裕哉役には太賀が出演。その他、青木崇高、細木美知代、hideco(little by little)、森はづきなど実力派俳優たちが脇を固めています。

監督は中島良、脚本は入江信吾が担当し、美しい獅子吼高原の風景と、パラグライダーのダイナミックな飛行シーンが見事に融合した映像作品に仕上がっています。主題歌はlittle by littleが担当した「Never Too Late」で、映画の世界観をさらに深めています。挿入歌には「ボクはテドリン」が使用され、物語に彩りを添えています。

撮影には、石川県、白山市、地元の団体などが全面的に協力しており、地域住民の温かい支援と自然の美しさがスクリーンを通して伝わってきます。特に、パラグライダーシーンの撮影には、スカイ獅子吼パラグライダースクール、獅子吼高原パラグライダースクールが協力しており、高度な技術と安全性を確保した迫力ある映像を実現しています。

『RISE UP』は、単なる恋愛映画ではありません。事故、失明、心の傷といった重いテーマを扱いつつも、希望と再生の物語として観る者の心に深く訴えかけてきます。友情、愛情、そして勇気。失ったもの、そして得たもの。様々な感情が複雑に絡み合い、観る者に感動と深い余韻を残す、忘れられない作品です。

更なる魅力として、本作は第43回ヒューストン国際映画祭で金賞を受賞しています。高い評価を得た本作は、日本のみならず世界にも認められた作品であると言えるでしょう。視覚障害者への配慮として、日本語字幕と音声ガイドも制作されています。

美しい自然と人間の心の機微を描いた『RISE UP』。失明した少女とパラグライダー少年の交流、そして彼らの心の再生の物語は、多くの視聴者の心を揺さぶることでしょう。心に深く響く感動の物語を、ぜひ劇場で体験してみてください。

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